金利を比べてみました

住宅ローンで固定金利と変動金利どちらを選択するか悩まれている方は多いと思います。

将来の金利がわかれば、簡単に選択できますが
そうもいかないので対応に苦労するところです。



参考として
下記の条件で、
金利が1.2%の場合と0.725%の場合を比較してみました。
住宅ローンの金利選択の際のお役に立てれば幸いです。


条件
・ 借入金額:2500万円
・ 返済期間:35年(420回)払い
・ 返済方法:元利均等返済
・ 返済期間中、各金利には変動がないものとします。



元利均等返済は、次のことが言えます。

・ 毎月の返済額が同じです。

・ 返済が進むにつれ、毎月の返済額に占める元金の割合が多くなる。

・ 返済が進むにつれ、毎月の返済額に占める利息の割合が少なくなる。

・ 主流の返済方法です。

図で表すと、下のようになります。

 

毎月の返済額等の違い

下表は各金利の
第1回から第5回目までの返済における
毎月の返済額や残債額等を表したものです。

金利1.2%の場合

返済回数 毎月返済額 利息 元金返済額 残債額
0       25,000,000
1 72,925 25,000 47,925 24,952,075
2 72,925 24,952 47,973 24,904,102
3 72,925 24,904 48,021 24,856,081
4 72,925 24,856 48,069 24,808,012
5 72,925 24,808 48,117 24,759,895
返済回数 毎月返済額 利息 元金返済額 残債額
0       25,000,000
1 72,925 25,000 47,925 24,952,075
2 72,925 24,952 47,973 24,904,102
3 72,925 24,904 48,021 24,856,081
4 72,925 24,856 48,069 24,808,012
5 72,925 24,808 48,117 24,759,895




金利0.725%の場合

返済回数 毎月返済額 利息 元金返済額 残債額
0       25,000,000
1 67,412 15,104 52,308 24,947,692
2 67,412 15,072 52,340 24,895,352
3 67,412 15,040 52,372 24,842,980
4 67,412 15,009 52,403 24,790,577
5 67,412 14,977 52,435 24,738,142
返済回数 毎月返済額 利息 元金返済額 残債額
0       25,000,000
1 67,412 15,104 52,308 24,947,692
2 67,412 15,072 52,340 24,895,352
3 67,412 15,040 52,372 24,842,980
4 67,412 15,009 52,403 24,790,577
5 67,412 14,977 52,435 24,738,142


表の見方

毎月の返済額は、元金返済額と利息で構成されています。

金利が1.2%の場合、第一回目の返済では、
毎月の返済額(72,925円)
=利息(25,000円)+元金返済額(47,925円)

となり

元金返済額 47,925円が
2500万円から差し引かれるので

残債額は
24,952,075円となります。







各金利の
第一回目の返済時の
毎月返済及び元金返済の額と

第一回目の返済後の残債額は
下表のとおりです。

  毎月返済額 元金返済額 残債額
1.2% 72,925 47,925 24,952,075
0.725% 67,412 52,308 24,947,692
差額 5,513 -4,383 4,383
  毎月返済額 元金返済額 残債額
1.2% 72,925 47,925 24,952,075
0.725% 67,412 52,308 24,947,692
差額 5,513 -4,383 4,383


金利が0.725%の方は、金利が1.2%の場合よりも

毎月の返済額が5,513円少なく

残債額も、4,383円少なくなっています。


各金利の
10年(120回)目の返済終了後の
毎月返済・利息・元金返済の
合計額と
残債額は、下表のとおりです。

  毎月返済の合計額 利息の合計額 元金返済の合計額 残債額
1.2% 8,751,000 2,643,894 6,107,106 18,892,894
0.725% 8,089,440 1,581,338 6,508,102 18,491,898
差額 661,560 1,062,556 -400,996 400,996
  毎月返済の合計額 利息の合計額 元金返済の合計額 残債額
1.2% 8,751,000 2,643,894 6,107,106 18,892,894
0.725% 8,089,440 1,581,338 6,508,102 18,491,898
差額 661,560 1,062,556 -400,996 400,996


各金利の
20年(240回)目の返済終了後の
毎月返済・利息・元金返済の
合計額と
残債額は、下表のとおりです。

  毎月返済の合計額 利息の合計額 元金返済の合計額 残債額
1.2% 17,502,000 4,509,555 12,992,445 12,007,555
0.725% 16,178,880 2,673,457 13,505,423 11,494,577
差額 1,323,120 1,836,098 -512,978 512,978
  毎月返済の合計額 利息の合計額 元金返済の合計額 残債額
1.2% 17,502,000 4,509,555 12,992,445 12,007,555
0.725% 16,178,880 2,673,457 13,505,423 11,494,577
差額 1,323,120 1,836,098 -512,978 512,978




各金利の元金返済額の推移をグラフで表すと下のようになります

 




各金利の、毎月の返済額に占める、元金返済額の割合の、推移をグラフで表すと下のようになります

 




各金利の総返済額の比較

各金利の返済総額を
比較すると、

金利が1.2%の場合は
≒3,062万円で、

金利が0.725%の場合は、
≒2,831万円となり

その差額は、231万円となります。

グラフで表すと下のようになります。




返済期間中の残債の差

2つの金利の返済期間中の残債の差を、グラフで表すと下のようになります。

残債差は、
返済開始から18年を経過したのち、ピークを迎え、
その時の
金利が1.2%の場合の残債は、
≒1,309万円で、
金利が0.725%の場合の残債は
≒1,257万円であり
残債差は≒52万です。




まとめ

金利が1.2%と0.725%この数字だけをみても違いが良くわかりません。
こうして、グラフ等で表すことでわかることもあります。


住宅ローンは、35年返済等、長い期間をかけて返済することが多いです。

将来の金利のことは、わかりませんが、

金利選択の一つの考え方として、元金を早く減らす
という視点もあると思います。



当社では、
過去の金利推移グラフ等の参考資料を提供し、
住宅ローンの金利選択のお手伝いをさせて頂きます。
どうぞ、お気軽にご相談下さい。